鬱を食らわば

元うつ病不登校児、アラサーでうつ病再発しました。

近所に自殺スポットがある

前職の職場と自宅の間の踏切が酷い。

人身事故多発区域という名の飛び込みスポット。

 

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頻繁に電車が止まるので、出勤時はそれを見越して

2~3本早い時間の電車で行くようにしていました。

 

始発で出勤の時は流石に少ないけれど、1回だけ

止まってしまってタクシーで行った記憶がある。

早朝はタクシー捕まえるの大変なんだぞ…。

 

自分がまだ元気だった頃は、わざわざ朝の忙しい

時間帯に飛び込むなんて…なんて迷惑な人だろう。

なんて思ったりしたもんです。

賠償金だって高額になるし、家族も大変だなって

完全に他人事として考えていました。

 

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でも、そんな事を冷静に考えられる精神状態の人は

そもそも飛び込まないですよね…(;´Д`)

 

去年の秋頃から徐々に病んできた私はキリキリと痛む

胃を押さえ、夜も眠れずフラフラ歩き、通りすがりの

人々に怪訝そうに振り向かれながら毎朝出勤しました。

ホームまでの階段で全体力を使い果たし、立っている

事すら辛くて電車が来るまでホームで蹲る日もあった。

 

まもなく、電車が参ります…ポーン…ポーン♪

○○時発、○○方面行き…線の内側で…入口付近を開け…

ガーっと電車の走行音が聞こえた時、あと数歩踏み出せば

今日は会社に行かなくて良いのか…と何となく思った。

 

始発で会社の最寄り駅まで行き、まだ暗い早朝の駅前を

トボトボと会社に向かって歩く時、背後で踏切の音が鳴る。

カーンカーンカーン、カーンカーンカーン…

赤いランプがチカチカと点滅する。一瞬、立ち止まって

何も考えられなくなった頭でボンヤリと踏切を眺める。

カーンカーンカーン…チカチカ、チカチカ…

あれ…なんか、呼んでる…?そっちに行ったら楽になれる?

 

そんな考えが自然にスルっと出てきた時、通院を決めた。

もう否定できない、私は壊れかけている。病院に行こう。

 

仕事中でも一人になると涙が止まらない日々、常に痛む胃、

体が鉛の様に重く常に横になりたいと思いながら気力だけで

無理やりに動き、文章や人の言葉が全く頭に入ってこない、

夜は眠れず、僅かな睡眠時間は悪夢に魘され、仕事の合間に

何度も吐く…胃は空っぽなので胃液ばかり。限界でした。

 

日に日に働かなくなる頭、麻痺する感情。減り続ける体重。

とにかく楽になりたかった。

 

そして気が付いたんです。朝の通勤ラッシュで飛び込みが

多い意味が。そっか、みんなも同じなんだな。

この時間に呼ばれたんだ。呼ばれて行っちゃったんだって。

 

あと数歩踏み出せば、もう行かなくて良い。

とっても魅力的な提案に思えたんです。

 

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これから学校や会社に行かなきゃいけないって時間。

きっと、その時間が一番怖くて辛かったんだな。

当たり前のように始まろうとする今日が怖かったんだな。

終わらない悪夢の様に辛い日々が繰り返されていくことが

怖かったんだろうな。

 

死にたかったんじゃなくて、ただ辛くて逃げたかったんだ。

楽になりたかったんだな、きっと。

だからと言って、大勢の人に迷惑を掛けて良いことには

ならないけれど。

 

自分がうつ病になって、ちょっと気持ちが分かった気がした。