鬱を食らわば

元うつ病不登校児、アラサーでうつ病再発しました。

トラウマ教育法

どうも、うつ病絶賛再発中のkuraです。

 

突然ですが私、食べるの早いんですよ。

仕事してる時は10分以内に食事を

済ませる状況が当たり前だったし、早く

食べられる自分が…ありがたかったです。

休憩なんてあって無いようなもんだったし。

 

でも仕事以外の時や、特に誰かと食事を

一緒に食べる時は困ってたんですよ。

食べるペースが合わなすぎるんです。

いつも自分だけ先に食べ終わっちゃう。

がっついてる訳でも、急いでる訳でもないのに。

 

幼少期の私は今と違って、誰よりも遅かった。

いつも自分だけ最後まで取り残されていました。

家での食事も、幼稚園での給食もおやつも。

 

今では考えられないようなスパルタ教育

幼稚園に通わされていたので、食べるのが

遅いだけでも、激しく叱責されていました。

 

食べるまで席を立つなと言われて

お昼寝の時間が無くなってしまい、昼食後すぐ

おやつの時間が来てしまったこともありました。

好き嫌いによって残すのも許されませんでした。

嫌いなものがあると更に食べるペースが遅くなり、

周りの子はどんどん食べ終わってしまい、

また怒られると泣き出してしまうこともありました。

 

食べ物を強引に指で喉の奥に押し込まれたり、

(↑食べきるか吐くまで)

恐ろしいお化けが暗闇に連れ去りに来る。

(↑正確にはお化けのお面を被った先生が来て

押し入れや電気を消したボイラー室に閉じ込める)

恐怖が、不安が、更に食欲を萎えさせる。

 

生まれつき胃腸が弱いので、吐いてしまったりする。

吐いても勿論、怒られました。

自分で雑巾を持ってきて拭けと言われたりね。

自分の吐物を見てもらいゲロしたりね。自爆。

 

ある日、また食べるのが遅いと怒られた時に

勇気を出して先生に聞いてみたんです。

 

「どうしたら、はやくたべられますか?」

 

何を馬鹿なことを…と苛つかせてしまったけれど、

どうせ怒られるんだからと開き直りました。

 

「みんなみたいに、はやくたべたいけど、

どうしたらいいのか、わからないんです」

 

勇気を振り絞って聞いたら、教えてくれました。

 

その先生が教えてくれた方法は以下の通り↓

 

1、とにかく口いっぱい頬張り、一生懸命に噛む。

2、噛んでいる間に、次の一口を用意しておく。

3、口の中が無くなったら、素早く用意しておいた

 一口を口に入れ、噛んでいる間にまた次の一口を

 用意する。すぐ口に入れられるよう口の近くで待機。

 

これを皿が空っぽになるまで繰り返し続ける。

というものでした。

 

以降、私はその方法を徹底しました。

それ以外にも早く食べられそうな方法を考え、

あれこれ試したりもしました。

お化けも叱責もも嘔吐も怖かったからです。

 

嫌いなものは一番最初に食べ終わる様にして、

好きな物で口直しできるように準備しておく。

嫌いすぎて吐いちゃうこともあるけど、なるべく

口呼吸をすれば耐えられることにも気付きました。

口いっぱいに入れて、飲み込んだらすぐもう一口。

 

確かに、食べるペースはどんどん上がりました。

しかし、周りの子たちのように美味しいね

笑い合いながら楽しく食べることは出来ません。

ただ口に入れ、噛んで飲んでの作業を繰り返すだけ。

事務的に、淡々と作業をこなしていきました。

 

子供の時はまだ良かったけれど、社会に出てから

ゆっくり食べることの大切さ、豊かさを痛感しています。

しっかり味わい、食事の合間に語らう楽しさを知った。

だけど、身に沁みついた習慣と言うものは恐ろしく

意識しないと早くなってしまうんです。

ただ単に身に着けた言うより、トラウマの記憶と

共に、刷り込まれてしまった習慣なので、直しがたい!

 

みんなと一緒にゆっくり食べたい!

周りのペースを見ながらセーブしてみても

手がウズウズ…!!次の一口は?と体が急かす。

良いの!もう良いんだよ!何を恐れてるんだ?!

また「お腹空いてた?wwって言われちゃうよ。

 

そんな訳で、これは未だに修行中です。

幼少期の教育を全否定するわけじゃないけど

やっぱり行き過ぎたところはあったと思います。

 

良い影響も一応はあるんですよ?

子供の頃から「返事が素晴らしい」

よく大人に褒められたし。まぁ社会に出たら

「返事だけは良いよね」と皮肉られる要素に

なってしまいましたがね。

 

後は、飲食店時代に褒められたんですが

「kuraちゃんの隣で作業しても水が飛んでこない」

というところです。

飲食店なので水使いますよね。シンクで。

厨房内はシンクが幾つも並んでて、そこで

調理や食器洗いをするのですが、私は決して

周囲に水を飛ばさぬよう、無意識に細心の

注意を払っていたのです。

 

と言うのも、例の幼稚園時代の教育で

手洗い場で隣の子に水を飛ばさない方法

みっちり叩き込まれたからです。

指を窄めて勢いよく水滴を周囲に飛ばしたり、

洗い終わった手をブンブン振ったりしたら、

たちまちピシャリッ!と手を叩かれました。

 

はしたない!隣の子に謝りなさい!

 

それからと言うもの、濡れた手を拭く前には

両手の平を合わせるように揃え、シンクの隅に

向けて、シャッと水を払うという動作が

すっかり体に染みついたのでした。

 

みんなも当然知っていると思っていたので、

この方法を教えて感動された時の驚きは

よく覚えています。

みんな教えられていると思っていました。

 

今でも変わらず、例えば商業施設や映画館など

共同トイレを使った時は同様の動作を行います。

周りに人が居なくても、自宅でも同じです。

その方が四方八方に水が飛び散らないので

台所や洗面台の掃除も楽なのです。

 

周りの人に強要することはありませんが、

隣で手を洗っていた美人のお姉さんが、

上品なご婦人が、子供連れのお母さんが、

ブンブンと手を振って私や鏡にまで水を

跳ね飛ばし、何事もなかったように立ち去る

姿を見て、あれだけは間違ってなかった

思ったりもします。

 

また仕事柄お年寄りと接する機会が多いですが

話し方、姿勢、仕草など総合的に印象が柔らかく

品が良いと言われることがあります。

「素敵なご両親に育てられたのね」

「もしかして、良いところのお嬢様なの?」

何て言われたりもするけど、とんでもない。

 

人前で親をけなす必要もないので否定はしないけど

「優しくて穏やかなお母様に、立派なお父様なのね」

なんて言われると背筋が凍る。違わい。

 

日々のストレスを子供への暴力で発散し、

それを教育だと正当化し武勇伝にする父

分娩台の上で陣痛の合間に煙草ふかし、

私を生んだ瞬間「タバコ吸いたい」と叫んで

伝説になった母です。よく許されたな。

 

 私が1ヶ月も早く未熟児で生まれて体が小さい

という絶対的なコンプレックスを抱え続ける

羽目になったのは母のせいだと思ってるし、

父に殴られて前歯が折れ、額も裂けて泣き叫ぶ

姉の顔は一生忘れない。

泣いている娘の髪を掴んで柱に何度も打ち付け、

「痛いか!おら痛いか!」と叫ぶ高揚した父の顔も。

 

今の私は私の努力で作ったんです!

って言いたい衝動に駆られるけれど我慢。

だって、はしたないものね。

 

優しいだけでも厳しいだけでもいけない。

教育って難しいですね。

 

 

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